コラム

【育成就労制度】転籍は可能?条件・要件をわかりやすく解説

育成就労2025.11.07

2027年の制度施行に向けて準備が進められている「育成就労制度」。
この新制度では、従来の技能実習制度に比べ、外国人がより安心して働き、学び、キャリアを築ける仕組みが整えられる見込みです。

本記事では、育成就労制度の中でも特に注目されている 「転籍(職場の変更)」について解説します。

※本記事の内容は2025年10月時点でJITCO(国際人材協力機構)にて公表されている情報に基づくものであり、決定されたものではありません。

■育成就労制度では転籍が可能に

これまでの技能実習制度では原則として転籍が制限されていました。
しかし、育成就労制度では「やむを得ない事情による転籍」に加え、「本人の意向による転籍」が一定条件のもとで認められるようになる見込みです。

新制度では外国人本人の意思を尊重する制度設計へと転換される点が大きな特徴です。

■育成就労制度における転籍の要件

1. やむを得ない事情による転籍

以下のような場合、転籍が認められるとされています。

①雇用契約において定められた事項について、育成就労実施者による重大な違反があったこと。
②育成就労実施者が暴行、脅迫、自由の制限その他人権を侵害する行為をしたこと。
③育成就労実施者が出入国又は労働に関する法令に関し不正又は著しく不当な行為をしたこと。
④育成就労の適切な実施や育成就労外国人の保護の観点から、従前の育成就労計画に基づく育成就労を継続することが相当でない場合。

2. 本人意向による転籍

一方、本人の希望による転籍には次のような要件が検討されています。

  • ①転籍制限期間
    • 転籍制限期間(分野ごとに1年以上2年以下の範囲で定められる期間)を経過していること。
  • ②転籍者要件
    • 一定の水準の技能を修得していること、一定の水準の日本語能力を有すること。
    • 3年を超えて育成就労の期間が延長されている者でないこと。
  • ③民間職業紹介事業者等の関与禁止の要件
    • ハローワークや監理支援機関など公的機関を通じて行われる転籍であり、民間職業紹介事業者を関与させていないこと。
  • ④転籍先要件
    • 転籍先が技能・日本語能力の育成の実績等に照らして「優良」であること。
  • ⑤転籍者の割合
    • 転籍先の育成就労実施者における育成就労外国人の総数(転籍後)のうち「本人意向による転籍者の割合」が3分の1を超えないこと。

    • 転籍先が大都市圏等(指定区域外)に所在する場合は、「地方(指定区域内)からの転籍者の割合」が6分の1を超えないこと。
      (※転籍者を含め外国人受入れが6人未満の小規模機関は3分の1まで可)

  • ⑥初期費用補填
    • 育成就労外国人の取次ぎ及び育成に係る費用として、一定額を転籍元の育成就労実施者に支払うこと。

    ■まとめ

    このように、育成就労制度では外国人本人のキャリア形成を支援しつつ、受入れ企業間の公平性や地域バランスにも配慮した仕組みが検討されています。
    育成就労制度についてのご相談や、制度選択にお悩みの企業様は、三愛友好交流協同組合までお気軽にお問い合わせください。